中川レポート(第157号)
2009年 11月 29日
~布師田未来を考える会のまちづくりに協力~
11月28日(土)、こうち森林救援隊の特別活動として布師田金山城跡の環境整備(景観確保のための檜林の伐採作業)を行ってきました。
作業前の集合写真(金山城二ノ段於)
今回の活動は、高知市のまちづくり推進課が進めるコミュニティ計画市民会議(3部会)の中の歴史環境委員会(岡本純一委員長)からの要請に応えたもので、救援隊の隊員(10名)や地元関係者などが小春日和となった穏やかな日差しの下、城跡の環境整備作業に心地よい汗を流しました。
金山城は、人が住むような天守閣などはなく土塁や堀切りだけの山城ですが、このような大規模の城跡としては全国的にも珍しいようで、文化的な価値も高いそうです。
地元としては、文化伝承の場や市民の憩いの場としての活用を図りたいところですが、城跡最上段の詰ノ段や、二ノ段、三ノ段にかけては樹齢40年前後の檜が密集し、山頂付近の眺望を阻害しており、今回この眺望を確保するために救援隊に依頼があったものであります。
島津隊員(写真)には、ひたすら潅木除去作業に従事していただきました。
「流石は城跡・・・!」と言うべきか二ノ段から三ノ段にかけての土塁部分は傾斜がきつ~い。
おまけに背丈を軽く越す潅木がぎっしりと生えてきており、伐採木の元に辿り着くにも一苦労するありさまに悪戦苦闘。
潅木を除去した後はいよいよ伐採ですが、樹齢40年程の檜は立派そのもの。
木材の利用促進を模索している救援隊にとっては用材として活用したいところなのですが、山頂までは遊歩道が整備されているだけで用材を運び出すような道路はなく、残念ながら切捨てられるのみとなりました。
この日は、小春日和と言うより夏の暑さをホウフツさせる陽気となり、お昼の休憩タイムには汗だくの上着を脱ぎ捨て下着1枚で涼を取る隊員も・・・。
如何に暑かったとは言え、今流行の新型インフルエンザなどに罹らなければよいのに・・・、との心配も・・・。
朝の10時から午後3時まで、ひたすら檜や潅木との格闘を終えた一同(写真)のバックには、国分川のS字カーブや高須の市街地、遠くには五台山の景色も。
見違えるような眺望が確保され、この日の苦労も吹き飛ぶかのような大満足感を味わうことができました。
陽が傾きかけた布師田ふれあいセンターでは、田鍋隊長を囲んで左はまちづくり推進課の松岡さん、右は岡本委員長が記念撮影。
予想以上の作業の進展に、岡本さんからは「今回が第1歩と考えていたが、お陰さまで今日一日で眺望の確保が仕上がって助かりました。次回からは、様々なイベントを計画していくことができます。感謝してます」とのお礼の言葉もいただきました。
今回の交流を機会として、地域との連携がより一層深めれば良いですね。
ご協力いただきました隊員の皆さん、本当にご苦労さまでした。
事務局 中川睦雄